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にび色販売日記

2007–01–17 (Wed) 18:40
正月明けから始まったセールの激戦も去り、心身ともに日常が平安を取り戻しつつある。
日々向上することと言葉にすれば陳腐なことを、丁寧につづけていくことを忘れずに毎日を過ごそうと思っても、なかなかできないところがあるのは致し方ない。
それでも、己の中の軸を定めて、ぶらしてはならない。
そう信じて生きている。

   * * *

ディスプレイの向こうにいる皆さん、元気ですか。生きてますか。
ちゃんとご飯食べてますか。
私は最近自炊がクソ面倒なのに、今でも自炊癖が抜けない大変宜しい生活です。

昔私は閉鎖された知人のHPにて、販売員の自分を記した「虹色販売日記」なる若気の至り的な日記を公開していました。
急にそれを思い出しだしたので、今日は題名改め、そのかんじで綴ってみようかと思います。


ひさびさに日記を書こうと思ったのは、今日がひさびさに取れた2連休だから。
実は正月明けからいろいろ事情もあり、8日出勤を含め勤務時間過多な生活をしておりました。
(とはいっても、正社員の方々ほど大変ではありませんけど。)
セールが落ち着くまで、職場の人員が減らせなかったり、大まかに言えば人員確保のため、みんなが休日返上だったわけです。
シフト制ですから、その代わりに休みが週の中盤から後半に偏ってくる。後半に4勤、5勤と控えていますが、なぜか今週は休みが多い。
そして月末に月火水と三連休。もちろん、故意にくんだものではなく、シフトの都合です。

さて、本筋に戻りましょう。

改めて説明しますが、私の今の仕事は、某百貨店内にある紳士物服飾の販売員です。
私がそのショップ配属された理由は欠員補充によるものです。
が、それはただの欠員補充ではありませんでした。
そのショップの顔としてだけでなく、その百貨店紳士売場の顔として、長年活躍された私の上司が本部の販売統括に昇進したため、その穴を埋めるために雇われたのです。

私の配属されたショップというのは、都内有名百貨店のショップではありません。
ましてや、有名というには程遠い認知度のブランドであり、その上司の言葉を借りれば「努力を怠れば来年にも消えてしまうブランド」です。
そのようなショップであるにもかかわらず、22ヶ月間におよぶ百貨店内予算達成の記録および、同ブランド内の年間予算比率ダントツのナンバーワンを保持するなど、輝かしい実績を残す偉大なショップです。
地道な営業努力、と一言にいいますが、一朝一夕で成り立つものでないことは、ショップの一員として馴染んでいくにつれ身に染みて解ってきます。
この記録というのは、ひとえに「お客様」というひとりの人間に対して細心の心遣いをしながら接し続け、地道に理解してもらい、顧客を増やしてきた積み重ね、その時間と忍耐を常時高いレベルで継続することで育てた果実です。
手塩にかけて育て続け、長年愛したそのショップに灯した火を消すまい。
その上司は半分現場から身を引いた今でも、土日出勤を惜しまず我々のショップに休むことなく顔を出します。
きっと、彼は油断なくみつめつづけているのでしょう。
己が関わり続けたブランドの未来とともに、己と共に歩んできたショップそのものの行く末を。
私はそのような所に配属されました。
彼の、後釜として。


かの上司の名を、私はこの日記上の呼称として"ガンダルフ"と呼ぶ事にします。そしてこの話は、偉大なる販売員ガンダルフと、彼に弟子入りした未熟な私の関係から、幕を開けます。

たった1年程度の販売経験しか持っていないにもかかわらず、ふたたび現場に戻ってきた私からみれば、ガンダルフはまるで魔法使いのようなすばらしい販売員です。
空気のように自然にお客様の呼吸の中に同化したかと思えば、真摯で訥々と商品の良さを紹介する話しぶりでお客様を瞬く間に惹きつけ、気がつけばお客様を楽しそうにコーディネートしてしまう。
衝動買いの経験がある方は多いと思います。そして衝動買いとは、一目ぼれを除いて往々にして販売員の営業力に左右されたりします。お客様が楽しんだまま買い物をつづけられるための細心の気遣いを忘れず、商品の良さを伝える時には無礼を恐れず、それでいて失礼を極力犯さない。
店頭に立っていればわかるのです。
「はじめてきたときには、そう、あの人にやってもらったんだよ」と言いながらガンダルフに視線を送るお客様のなんと多いことか。

皮肉なことに、紳士服職においては、女性販売員は想像以上にイニシアティブを持つものです。やはり男性の一部は、己の満足より女性にいいと言われたほうが商品を買う気になる人が多いのも確かな現実です。
そういう世界で男性販売員として絶大なカリスマを身につけたガンダルフは、私にとって魔法使いそのものともいえます。
確かな服飾に関する知識とそれに上澄みされた商品知識。優れた洞察力、豊かな経験、機転に富む販売能力、そして信頼を勝ち得る真摯な努力。
一見温厚そうな好々爺のごとき相貌を持つガンダルフですが、その反面で非常に負けん気が強く、激情家でもあります。

私がガンダルフとはじめて会ったのは、派遣先との面接の際でした。
訥々と言葉を慎重につむぎ、時には同僚の人事担当にたしなめられて戸惑う表情を見せる弱々し気な姿を見たとき、私はこの人が忍耐の人であることを察しました。
しかし、この人の奥底に沸き立つマグマのごとき激情まで、私は察しきることは出来ませんでした。
それは仕事に対する情熱というものを越えています。
誰にも負けないという克己心の強さ、簡単に言えば攻撃的な性格のほうがこの人の本性であることを、私は現場に出てあらためて気付くことになりました。
彼がこのショップでこれだけの名望を集め得たのは、ひとえに己の激情をその飄然とした風貌に包み隠し、商品の良さを伝えることにのみその情熱を露にする術を身につけたからなのだと、3ヶ月ほど側にいた今、感じつつあります。

そのような激しい情熱を覆いながら、マイペースで世間知らずの私を教育するガンダルフの方法は、厳格そのものでした。
私は店頭において、常に彼の視線に晒され、一挙手一投足にいたるすべてを監視されています。もともと他者の視線に敏感な面を持つゆえ、あえてそうしたことを意識的にぼかすよう努めている私ですが、これほどまでに執拗な視線を特定の人から受けつづけたことは今まで一度としてなかったかもしれません。
売場の流れがひと段落つくたび、彼は私に細かく注意を施し、時には激しい口調で叱責します。内容もひとつではなく、接客方法、営業手順、言葉遣い、日常作業の細微にいたるまで彼は漏らすことなく指摘し、私への訓育を怠ることがありません。
ガンダルフの厳しさに、私は彼がこのショップにかけてきた愛執の重さを感じ、頭をたれることしかできませんでした。

改めて書きますが、私は一応、ガンダルフの不肖な後釜です。
30歳にして社会人経験も販売経験も浅い、きわめて扱いに困る人間ですが、それでもガンダルフの代わりに売場に立つ販売員です。
ですが、私が置かれている雇用上の立場は、ガンダルフの後釜にしてはあまりにも扱いにくいものでもあります。
私は、ショップ内でただひとりの派遣社員です。
私だけが、このショップでは"傭兵"なのです。
逆に言えば、ショップ内の他のメンバーは全員"正規兵"です。

ショップには販売統括に昇進されたガンダルフを除き、4人のメンバーで構成されています。
そのうち3人はいずれも女性であり、ブランド直属の販売員です。
私は30歳にして経験の浅いオールド・ルーキーでありながら、ただひとりのショップ内男性販売員として雇用されている上、契約上でも線引きがあります。
単純にいうと、私は契約上、具体的なノルマが課されません。
当然、私がいくら優秀な営業成績を残しても、私には賞与も出ません。
つまり、ガンダルフは私が販売実績を残すためにモチベーションを作ろうとしても、一番簡単な方法を手放した状態で教育しなければならないという難しさを胸中に抱えているのです。

私は3ヶ月ごとに契約更新される傭兵でしかなく、いつこのショップから去るとも解らない不確定戦力です。
確かに私の立場から考えれば、常に契約更新されないかもしれないという不安を抱えているわけですから、モチベーションはおのずから生みだせているともいえます。
ところがガンダルフの立場から見ると、このモチベーションも非常に扱いづらい部類でしょう。
現場を安定させるために、流動的な人員を確保し続けるしか方策がないから、私が雇用されているのです。つまりその不安が解消されない限り、人員を流動的にすれば現場がかえって苦しくなります。現場の作業効率が落ちれば、営業実績が落ちるのも時間の問題です。そして、そのしわ寄せは直接ガンダルフの身に及んでしまいます。
正規人員確保までのつなぎだったとしても、私を教育しなければ、このショップの営業利率は確実に下降線をたどり、ガンダルフ氏の直接的な負担も減りません。
しかし、その私の微妙な立場ゆえに、ガンダルフは私をどのように教育すればいいか、持て余してしまう。その教育法も自ずと迷いが混じったものになりかねません。現場においても彼が私を教育し始めた当初は、まるで腫れ物にでも触れるかのような慎重さを伴っていました。

私は常に、ガンダルフが私に与える叱責の中に、そうした難しい心情を見出さずにおれませんでした。

期待とは、必ずしも良心から生み出されるものではありません。
むしろ打算の上から生まれる期待のほうがはるかに多い。
私は今でも考えてしまうのです。
ならば何故、私を雇用したのか、と。

単純に男性の雑用がひとり欲しかったのかもしれません。
事実ショップ内からそういう要望が出ているだろうことは、服飾販売の現場が、想像するよりも雑用の多いことを知っている私からすれば、察するまでもないことです。
ならば何故、ガンダルフは私をここまで執拗に、私の販売力を伸張することに躍起になるのでしょう。
彼は私に常々言い聞かせてきます。
「私たちの仕事は販売だ」と。
例え雑用を期待されていたとしても、俺たちの仕事は売ってなんぼだと、そう言っているわけです。

仕事についてから1ヶ月。
私はこれ以上の答えを求めなくなりました。
私はこのように、胸中に言い聞かせるようになりました。
「例え不詳であれ、俺がガンダルフの後継者なのだ」と。
いわば、私自身の目標が、ガンダルフ本人になったことで、私はようやく落ち着いて仕事に夢中で取り組むことができるようになったともいえます。

私の日記ですから、率直に本心をしるしておきます。
個人的に、ガンダルフと仲良くなることはないでしょう。
好き嫌いの問題ではなく、私はこの人と性格的にかみ合いません。
おそらく、ガンダルフ本人が何よりそう思ってることでしょう。

仕事を始めてから、はじめての契約更新がありました。
嵐のようなセール時期に、今までなかなか自信を持てなかったスーツの販売まで多く経験することが出来ました。
結果的に、今の私は現場の中で直接経験することで、少しずつ戦力として出来上がりつつあります。
常に耳目をそばだて、先輩たちの営業方法を盗み、そこから商品知識まで盗み取って、叩き上げのままここまで着ました。
当然、知識に関する勉強も多少しました。
売り上げはたかが知れたものです。
休日には当店のダブル・エースである女性店長と私より年下の女性販売員が50万ずつ売り上げを立てても、私自身は20万を乗せるのが限界です。
それでも、以前よりコンスタントに営業実績を残し、毎日心配そうな視線で見られながらも、力を伸ばしつつある自分を、仕事に馴染みつつある自分を実感しています。

目標ははるか先です。
その前にこの舞台から私自身が去らねばならなくなるかもしれません。
ですが、当面は追いかけることを楽しめそうです。
人との出会いが人を成長させるというならば、私にとってガンダルフは、これ以上ない上司だと思えます。

なかなか会えなくなった友人たちから、要望としてよく仕事のことを聞かれるようになりました。
いろいろ心配をかけたからでしょう。
とりあえずここに仕事のことを書いてみようとしたらこのような形になりました。
次に書くとしたら、もうすこし読者の関心を引けるものにしたいと思います。
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コメント

んと一応陸2中ボス
魔鬼の攻略について

新ダンジョンもイザクエ同様
やはりサポ役(沈黙役)の立ち回りにより勝率は変わります

ここでは67が詠唱韻乱発
のため67沈黙
ただ1と2の打撃が痛く
また3は一所してくる為
どーしてもアタッカーが釣られてしまうのと

一番厄介なのは4と5の
守護抜けする
狙撃針!!
頻繁に撃つので
長期・・・特にアタッカー1の場合段々ジリ貧になり
回復追い付かずあぼん
なパターンが非常に多い

鉄砲の初挑戦はまさにこれw
メインとサブアタッカーで一気に倒すのがお薦め
もし召喚居れば姫に回復してもらいつつ
百鬼夜行でダメージ与えられるので割と楽かな?
第八の助っ人上級式神だと頭いいし♪

問題は都合よくクエ未達成な召喚見つかれば~だけどねw

あくまで一例だから参考程度に
井村屋も参考になるよ~
余談井村屋にある烈風鯖対人大会二位のチームの巫女さんは私ね♪

だから富佐っちから廃巫女って言われるのねw

信の徒党のように「どういう人材を集めるか」というはなしと「集まった人材でどうやって戦うか」という話は近いようで別の話ではないかと思います。

「りきまるさんをどうして雇ったのか」というのと「りきまるさんをりっぱな営業まんにしようとする」のはかのがんだるふさんにとってひとくくりに語れるものではないのではないかって気がしますですょ

たとえていうなら、サポ役で参加したはずの暗殺忍が徒党構成考えた結果メインアタッカやってるみたいな…それなら何で武芸や鉄砲つれてこないのだって思ってしまうみたいなそんな感じかも。サポの仕事もあるんですょっ、でもアタッカメインでがんばってねってかんじで。

最初の思惑とその後の思惑が必ずしも一致しないってことですね。おかれた状況の中でいっしょーけんめーがんばってください

>ふさっち
まったくなのですよ。そういうことなのです。
結局のところ、雇ってもらった身としては、
自分のやれることを見極めつつ積み上げていくのが術なのです。
ということで、案外最近は調子がいい、
というか調子こきすぎないように適度にがんばってます。


ときに静香たん、ここ、書くところじゃネエヨ^-^

うみゅてっきりすぐやると思ってたんで
こっちに書いたのだが

んじゃ前の奴に書くか
えっと、ブログ他のも見たんだけどりっきーさん遅刻グセがあるからちゃんと
睡眠は取ってね~何でもそうだけどやるからにはしっかり計画的に
派遣の人が熱意持って推したのだから
がんだるふさんや他のスタッフの期待に答えれるよう頑張ってくだされ

あははw
ええよええよ、なおさんでも^^
ちょっと私的な記事と信記事混ざってるから気をつけてЪ( ‘ー゜)

遅刻癖、矯正中です。
ていうか、ようやく目が覚めるようになったけど
目覚ましに相当するもの4個が必ずいるってのも
難儀だと思う。(実は5個目を考えてたりもする。)

なるほど

うんうん がんばってるのかな?
やめちゃえよ こっちおいでよ
こっちはもっと痛いぞ、マゾには最高
なんてたって いい加減ラテンの国だから
ここで起業して初めて 己の使えなさがよくわかった
三十仕事ではまだ 丁稚奉公状態です これからの十年で勝負しましょう
いざ 勝負!!

とりあえず「後釜」っていう幻想は捨てなよ・・・

派遣会社の担当からすれば君はただの商品なわけだし
そりゃ熱心に売り込むよ、当然

自分の時給をまかなえる売りが立てられるようになってから、初めて「期待」されるんじゃないの?

上司は、存在するだけで赤な君を収益に乗せるために、もちろん熱心に教育するけどさ

まずはスタートラインに立てるようにがんばることが目標では?

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賀沢祐介

Author:賀沢祐介
かつて詩人を称していた男。
細々と小説などを書き綴りながら文筆の先に悦びを見出そうとしている。
文筆を除けば己には、恥的人間であること以外何も残らない。
そんなあわれな男です。

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所属:武田家
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職業:傾奇者 lv11
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